スリムクラブの言葉を借りるなら

軽い打ち上げがしたい。

 

 

 

先日、免許更新というものに初めて行ってきた。

 

 

 

二時間ぐらい拘束されていたのだが、私は寝ずにちゃんと話を聞くふりをして1時間50分ぐらいは新作スマブラにおけるベヨネッタの弱体化について思いを馳せていた。横Bがガードされたらその後の派生技が出せなくなるのホントに良調整だと思う。ノーリスクハイリターンだったもんあの技。

 

 

残りの10分ではこんなことを考えていた。

 

 

免許更新は、誕生日の前後一か月以内に行うことができるので、今日来ている人は今日から前後一か月以内が誕生日である。つまり全員が夏生まれだ。

 

 

確かTwitterだったと思うが、「夏生まれの人は夏生まれであることに誇りを持っている」みたいな偏見にまみれた投稿を少し前に見かけた。

 

 

私にとってはあまりに図星で衝撃的だった。散々寒いのが嫌いだと言っている通り冬は苦手だが、夏のわけわからん暑さはそこまで嫌いではない。むしろ好きかもしれない。Mではない。暑さそのものが好きなのか、暑いなか冷房の効いた部屋で涼むのが好きかはわからないが、いずれにせよ夏は好きだ。熱中症だけはクソだけど。夏生まれでよかったと思っている。

 

 

私は前述の偏見にまみれた投稿の内容を盲信している。夏生まれはみんな夏が好きで夏に生まれたことを誇りに思っているのだと。

 

 

だから今日、免許更新に来ている人たちと、夏生まれであることを誇りに思っている気持ちを共有したい。私は心のなかで、同じ教室で講習を受ける20名前後の人達にこう問い掛けた。

 

 

―皆さん、このあとお時間はありますか?この地獄みたいな講習が終わったら、夏が大好きな皆さんで是非とも軽い打ち上げをしようではありませんか―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 









 

 

 

講習が終わり、解放された反動で一瞬で外に出た私は、40℃を越える駐車場の暑さに怒り狂い、夏生まれであることに憎悪の念を抱き、この事実を抹殺するかの如くガンガンにエアコンを効かせた車でブブイと帰ったのだった。